さくらのVPSで複数台の契約するときの注意点

記事自体の注意点

これは2012年10月末位の経験と周囲の情報をもとにした話なので,のちに状況など変化している可能性があります.

要約

この記事はさくらのVPSを複数台借りたときにちょっと困ったこと,具体的にはVPSのハイパーバイザーが同一筐体になってしまった.ということに関する諸処まとめです.

VPSのハイパーバイザーが同一筐体になると何が困るの?

そもそもの話です.
VPSはいわゆる仮想化技術を使っていてそれ自体はHW障害からは縁が遠いような気がしますね.
でもHDDならRAID 1で,NICならボンディングで実運用上はある程度耐障害性を確保できますが,たとえば「メイン基盤が壊れた」など冗長化が難しい部分が壊れた際にはもろ影響を受けます.

実際の報告ベースだと軽く検索すると色々出てきます.
色々と書いていますが台数を想像すると決して多いとは感じませんが…

さくらのVPS 2012年春

いまさくらのVPSは春にリリースされたバージョン3ということになっているようです.
これはリリース当初,F5的(連続的)契約をすると,間に他社が入らなければ同一筐体に順番にVPSが作成されるようになっていたようです.これを仮に「F5契約連番問題」としましょう.
結果,耐障害性をある程度確保するためにActive/Standby×nの構成を作り,耐障害性をあげていても,上記のような冗長化できないハードウェア障害などが発生すると全滅することがあります.

さくらのVPS 2012年夏

夏というか初夏ですが,つい@sakura_prに粘着しちゃったところ,このF5契約連番問題は解決したような回答をいただきました.PRアカウントなのに変なもの送ってすみません!!

さくらのVPS 2012年秋

さて先日F5契約連番問題の解決を伺ったのである機会でさくらのVPSをF5契約してみました.
そうしたらやっぱり出たんですね.連番.ただし多少はばらけていました.
そこで今度はちゃんとサポートに粘着しました.

サポートの回答としては簡単に書くと下記のとおりです.

  1. 以前のように連続した契約で連番的になるようなことはない
  2. ただ限られたリソース内で払い出しをするため,結果として同一筐体になる可能性はある
  3. 同一筐体かどうかはIPアドレスが連番かどうかで確認できる(それ以外では確認できない)

下記はサポートとのやり取りで引き出せた情報だったり,個人的な主観だったりが入り交ざっています.
うまく読み分けてください.

以前のように連続した契約で連番的になるようなことはない

これは確かにそうかもしれません.
実際に連番でもなく間に他のお客が入って飛んだというより全然違うセグメントに行ったかな?という感じもありました.

ただ限られたリソース内で払い出しをするため,結果として同一筐体になる可能性はある

ここの「限られたリソース」当たり前なのですが,実際問題でVPSの払い出しに使えるカード(即サービスイン可能なリソース数)はそんなに多くないんじゃないでしょうか?
どれ位のスピードで契約が進行していくのかわからないので正確なことは全く分かりませんが,複数VPS(適当に言って3割くらい?)が同一筐体に入ってしまいました(同一筐体のものが複数セットできた).
これはサポートに問い合わせてどれがどれか同一筐体かどうか何とか教えてもらえました.

同一筐体かどうかはIPアドレスが連番かどうかで確認できる(それ以外では確認できない)

これはダウトです.
IPアドレスが連番でも筐体がもつ最後のIPアドレスと次の筐体が持つのIPアドレスという可能性があります.
1個飛ばしだからといって同一筐体ではないという裏付けにもなりません.

つまり「利用者が見える譲歩うや通常触れるUIだけで同一筐体かどうか確認する手段はない」ということになります(邪推ができる程度).

どうしたらいいか?

正解はないと思いますが多少の努力ごっこはできると思います.

お試し期間を活用する

これはサポートからの提案です.
IPアドレスが怪しいと思ったらVPSインスタンスを作り直すことです.
ただし注意しなければいけないのはこれはクレジットカード決済でしか利用できません(カード決済以外は試用期間という状態がない)

なるべく契約と契約の間で時間を開ける

この手段はむしろ連番で払い出しをしてくれるなら結構確率が上がったのかなーという気がしますが,
「近いタイミングでの契約は同一筐体になる確率が高い」ということであれば時間をあければ他のお客がその筐体を利用開始してくれることが期待できます.
どれ位開ければいいかはわかりませんが,1日や数日開ければいいかもしれません(適当

また,お試し期間を併用するとよりGOODだと思います

リージョンを使い分ける

これも筐体が別れる可能性が高くなるだけですが,2Gプランならリージョンを選択できます.
これを活用すれば同一筐体ではなくなる可能性が高くなるかもしれません.

これってさくらのVPSだけの問題?

おそらくですが,低価格VPSの多くは同様な問題をはらんでいるんじゃないでしょうか?
おそらくさくらのVPSのストレージはローカルストレージでSANなどではないと思います.
ストレージがSANに載っていれば一旦落ちてもすぐに別の筐体で再起動してもらえる可能性はあるかもしれません(が,低価格VPSでSANとかあるんかなーどうなんだろうなー).

まとめ

ないです(照
もう疲れてきました(照

前回の記事から約1年,すっかり自分のはてダ忘れていました(照
また思い出したら次の記事を書くかもしれません.

それでは.あでゅー

追記:

大事なことを書き忘れていました.
この件に関してさくらのサポートにはとても親切にいろいろサポートしていただきました.
たまたま特にいい人にあたったのかもしれませんが,今のところサポートでハズレを引いたことが無くてそこは助かっています.
他社で同様の問題があっても(多くの提供企業であると思っています)同レベルにサポートしていただけているかはわかりません.

主観ですが,決して価格バランス上「高い!!」というものでもなく,提供サービスに不満点があるのは当たり前のことで今後に期待させていただきます!!